株式会社コーゾー[高田耕造商店]
厳選した材料と、培ってきた職人技
たわしやほうきなど、棕櫚(しゅろ)を原料とした「暮らしを整える道具」をつくり続けている「高田耕造商店」。
高田耕造商店のアイテムは、厳選した品質の高い材料と、長年受け継がれてきた職人たちの繊細な技があって初めて生まれます。その根底にあるのは、「10年、20年と長く安心して使えるものづくり」への思い。70年以上にわたって紡がれてきた歴史はこの思いによって支えられてきました。
たとえば一つひとつの製品を、あえて量りによる計量を行わずにその時の繊維の状態を指先で感じながら職人の勘で調整していたり。これはもちろん、機械にはできません。手作業のためつくれる数は限られてしまいますが、こうした姿勢に高田耕造商店の職人の技術を最大限に生かすものづくりへのプライドが表れているのです。
棕櫚山の復活を目指して
「そもそも、棕櫚って何?」という方もいるかもしれませんね。棕櫚はヤシ科の植物で、耐水性と耐腐食性に優れていることから古くよりたわしやほうきなど広い用途に利用されてきました。
高田耕造商店がものづくりを行う和歌山県海南市は、もともと棕櫚のたわしやほうき、縄などの産業をきっかけに発展してきたこともあり、棕櫚は重要な産物でした。しかし、輸入品の棕櫚やパームヤシなどにとって代わられ、国内で棕櫚を手入れする農家の減少とともに棕櫚山も激減。
そうした現状を目の当たりにした高田耕造商店の三代目・高田大輔さんは、「伝統の棕櫚産業を守っていくためには、まず棕櫚山を守らなければならない」と一念発起。2010年に棕櫚山の育成プロジェクトを立ち上げて良質な棕櫚の栽培を続けています。
用途に適した棕櫚を使う
やわらかい肌当たりが特徴の紀州産の棕櫚はからだ用たわしに。いちじつでお取り扱いしているキッチン用品やほうきには耐久性が必要とされることから、コシの強さが特徴の輸入の棕櫚を使用。それぞれの用途にあった素材を使い、私たちの暮らしに寄り添うアイテムを提供しています。