

山次製紙所
1500年の歴史をもつ伝統工芸
1868年(明治元年)創業の「山次製紙所」は、福井県の伝統工芸である「越前和紙」の手漉き美術小間紙の製作所です。
美術小間紙とは、越前和紙固有の技法を用いて模様をつけた紙のこと。きれいな川が流れる越前市の今立地区では、神様によって紙漉きの技術が伝えられたのだといわれています。
約1500年の歴史をもつ越前和紙製造の技術を用いた、歴史と伝統を大切にしたものづくりが今も行われています。
和紙の新たな可能性を探って
1500年前と同じ原料と道具で和紙をつくり続けている山次製紙所。現代の技術と合わせたり、新たな技法を生み出したり、かつてとは違う価値観をもって「もう古い」ではなく「新しい」と思ってもらえるように、もっと身近に触れる素材であるようにーー
そうした思いを胸に、和紙の新たな可能性を模索したプロダクトラインを展開しています。
彩り美しく、新しさを感じさせるアイテム
山次製紙所が生み出すのは、私たちの生活に身近な、目を引く美しい彩りのアイテム。オリジナルのプロダクトラインである「UKIGAMI」は、表面にはっきりとした凹凸がつけられており、柄が浮いたように見えます。
特徴的な色彩は、着物などを染める際に使われる色が褪せにくい顔料によるもの。日光などの光に強く、日が当たるところに置いていても長く綺麗な発色を楽しめるそうです。どこかモダンで、越前和紙のよさが際立ちます。
伝統工芸士の思いと共に
越前和紙漉き職人である伝統工芸士の山下寛也さんは、先祖への敬意と伝統を絶やしたくないという強い意思を持ち、心を込めて和紙をつくります。「伝統工芸」という肩書きがつき敷居が上がってしまった和紙を、今の時代の「あたりまえ」にしたいと考えています。
山次製紙所のプロダクトは、和紙や伝統を身近なものに感じさせてくれます。越前和紙の可能性を模索し続ける山次製紙所のものづくり。これからどんな新しいものが生まれるのかとても楽しみです。