FEDECA
神沢鉄工株式会社
確かな技術から生まれる道具
“鍛冶屋のまち”として知られる兵庫県三木市で、1895年に創業した「神沢鉄工」。120年以上の歴史のなかで、金物や木工刃物などの大工道具をつくり続けているメーカーです。
受け継がれてきた国内でも有数の高度な鍛冶技術から生まれるアイテムは、国内外のクラフトマンから愛され続けています。なかでも刃物は神沢鉄工の原点ともいえるアイテム。刃物のよさをより多くの人たちに伝えたいという思いから、2015年にオリジナルブランド「FEDECA(フェデカ)」が立ち上がりました。
日本古来の鍛冶技術を守り、継承するために
FEDECAは「木と鉄の文化の継承」を理念に、現代のライフスタイルに合わせた形で刃物のある暮らしを提案しています。
日本の刃物文化は、木と鉄なくしては語れません。古くから日本は、木炭を燃料にし、砂鉄や鉄鉱石を使い製鉄する「たたら製法」という技術を用いて純度の高い鋼を生産してきました。
原料となる鋼を鍛錬し、刀へ形成、加工する鍛治職人たちの匠の技により、世界屈指の刃物「日本刀」が生まれました。古来から受け継がれてきた刃物文化は、現代でも包丁やナイフといった、私たちの生活に欠かせない道具として残り続けています。
一方で製造技術の機械化などにより、最近では安価な刃物を誰でも手に入れやすくなったことで、伝統的な製法でできたものを使用する機会が減少してしまいました。
先人が大切にしてきた刃物文化と技術を継承し、そのすばらしさを広く伝えていくために、FEDECAは現代の私たちの暮らしにフィットする、機能性とデザイン性を兼ね備えたアイテムを提案しています。
「刃物で遊ぶ文化」をつくりたい
「日常使いができるこだわりのナイフを自分たちでつくり、改めて一から刃物に向き合いました。たくさんの人に使っていただき、よさを実感してもらえたらうれしいです」
こう語るのはブランドマネージャーの浅郷剛志さん。人々に刃物をより身近に感じてもらうために、「刃物で遊ぶ文化をつくる」こともビジョンとして掲げています。
FEDECAのアイテムを手にとってみると、ワクワクするイメージが自然と湧いてくるから不思議です。台所に立ち料理を楽しむ時間はもちろん、アウトドアで自然にふれながら親子でキャンプをする時間、木やレザーなどのクラフトづくりに一人で精を出す時間——
FEDECAはさまざまなシーンで、刃物を通じたよろこびや楽しみ、感動、そして心躍る体験そのものを提供しているブランドです。
オリジナルを貫く強さ
三木市は鍛冶産業が盛んな地域とはいえ、後継者の不足などから刃物に使うネジや柄などを加工する中間産業が減少しているという深刻な問題も抱えています。ですがその逆境をバネに、神沢鉄工は自分たちの技術を高めました。
ナイフ製作において、刃だけでなく、ハンドル部分に使う木工やネジなどの細かなパーツにいたるまで、自社で一貫してつくることができるのが大きな強み。ひと目でFEDECAのものだとわかる美しいデザインも、もちろん社内で行われています。
「日常使いができるこだわりのナイフを自分たちでつくり、改めて一から刃物に向き合いました。たくさんの人に使っていただき、よさを実感してもらえたらうれしいです」
当店でもお取り扱いしている、ナイフ作成キット「It’s my knife(イッツマイナイフ)」やアウトドアで活躍する「鍛造バトニング鉈」(*2023年夏頃入荷予定)など、細部までこだわって設計されたアイテムが豊富です。
市場の競争激化の最中でもFEDECAが揺るぎない地位を獲得しているのは、ものづくりにおける確たる技術と、オリジナリティを追求できる強さがあったからこそです。
たくさん使って、よさを実感してほしい
ブランド名のFEDECAとは、鉄の元素記号「FE」と、カーボン(炭素)の頭の2文字「CA」に由来しています。それに「信頼」という意味のイタリア語「FEDE」をつなげた造語なのだそうです。
「古くから木と鉄により育まれた、日本が誇る刃物文化を次の世代に継承し、ブランドを通じて世界中のお客さまとの信頼関係を構築したい」という真摯な思いが込められています。
現代の私たちのライフスタイルにぴったりはまる、FEDECAのアイテム。初めて使うナイフが欲しいという方や、こだわりの一本を持ちたいという方、また子どもの好奇心を一緒に使いながら育てたい方など、楽しみ方は無限大です。たくさん使うことで、そのよさやワクワクする体験を実感してもらえたらうれしいです。