stoffa
手しごとならではの、ぬくもりのあるアイテム
岐阜県岐阜市の閑静な住宅街のなかにある、小さな看板が目印の一軒家。そこに「stoffa(ストッファ)」のアトリエ兼お店があります。戸を開くと、笑顔のすてきなオーナーの山本純子さんと、愛らしいねこちゃんが出迎えてくれます。
stoffaとはイタリア語で「布」という意味の言葉。裂き織りでできた色とりどりの日用品や、手紡ぎの羊毛を編んでつくった靴下など、布にまつわるアイテムがお店に並んでいます。これらはすべて、山本さんにより一つひとつ手作業でつくられたもの。手に取ると、ハンドメイドならではのあたたかみが感じられます。
大好きなものづくりを続けたい
服飾の専門学校である文化服装学院を卒業後、パタンナーとして会社に勤めていた経歴のある山本さん。
幼いころからずっとものをつくることが好きだったこともあり、その後独立してパタンナーを続ける傍ら、羊毛から紡いだ毛糸を使った手編みの靴下をつくり始めるようになります。そうして2004年にstoffaとして自身のブランドを立ち上げ、靴下の販売からスタートしました。
stoffaの代名詞ともいえる裂き織りに山本さんが出合ったのは、もう少しあとのこと。ある作家さんの展示会で裂き織りのバッグを目にし、「自分でもつくってみたい」という思いが込み上げ、独学で始めるようになったそうです。
丈夫で、飽きのこないデザインの日用品
「裂き織り」とは、織物の技法のひとつ。文字どおり布を手で裂き、紐状にしたものを横糸に、綿や絹などの普通の糸を縦糸にして織り上げます。裂き織りの歴史は古く、江戸時代から女性の手しごととして、使い古した布などを用いて行われていたそうです。
手織り機を使うことで生まれる、しっかりと目の詰まった生地はとても丈夫。stoffaではすべて新品の綿布を使い、山本さんが織り上げから縫製まで行います。
当店でもお取り扱いしている鍋つかみは、stoffaの人気アイテムのひとつ。急須やティーポットを置くポットマットとしてや、小さな鍋やグラタン皿などの鍋敷きとして使うこともできます。素朴ながらも現代の生活にフィットするデザインが魅力です。
暮らしのパートナーに
「裂き織りでできた鍋つかみは、使えば使うほどやわらかくなり、手になじんでいきます。クタクタになるまで使っていただけたらうれしいです」と山本さん。
stoffaのアイテムは、日々の生活にそっと寄り添ってくれるような、やさしい存在感があります。5年、10年とずっと使い続けられる、あなたの「暮らしのパートナー」として、家におひとつ迎えてみてはいかがでしょう。