TOKYO/EAST

TOKYO/EAST

STUDIO SURUME

職人の声に耳を傾けて

「TOKYO/EAST」は、プロダクト・デザイナーの菊池光義さんが東東京の職人とともに立ち上げたランプのブランドです。東東京とは、台東区、墨田区、江東区をはじめ東京の東側の地域を指します。加工や製造を専門とする小規模工場が多く、高い技術をもった職人が活躍しています。

そんな東東京のひとつ墨田区にデザイン事務所『STUDIO SURUME』を構える菊池さん。お隣の台東区で開かれた地域のものづくりの魅力を伝えるイベントに参加したことがきっかけで、東東京の職人との交流がはじまりました。

なかでも真鍮の旋盤加工の技術をもつ『松下製作所』の松下さんと製品の部品づくりなどをとおして親交を深めていった菊池さん。そんなある日、人手不足に悩んでいた松下さんから「新しい働き手が入ってくるきっかけになるような製品をつくれないか」と相談を受けます。

この相談を持ちかけた松下さんが好きだというアウトドアやキャンプの話をヒントに、菊池さんは「室内で楽しむランプ」を思いつきます。そして製品づくりだけでなく、販売に慣れていない職人に代わって自分が動けるように、ブランドを一緒に立ち上げることを提案しました。

「人手不足という課題解決には、多くの方にその存在を知ってもらうことが重要です。

松下製作所をはじめ、東東京には製品部品など一般の人の目にほとんど触れないものをつくっている会社が多くありますが、一般ユーザーに届けるものをつくることでその会社のことを広く知ってもらえます。

また、手掛けたものがお客さまに喜んでもらえていることを、働いている職人さんも実感できると思いました」と、菊池さん。

この提案に松下製作所も快諾し、TOKYO/EASTは誕生しました。プロダクト製作だけでなく、職人と一からブランドをつくるのは菊池さんにとっても初めての試みだったそうです。

「でも、僕自身もこの試みにチャレンジしてみたいと思ったんです」と、菊池さんはほがらかに笑います。

東東京の職人と技術を届けるために

TOKYO/EASTは、「Dancing Lamp」をはじめとするランプを展開しています。製作には、松下製作所以外にも東東京のものづくり企業が参加。菊池さんが描いた洗練されたデザインと、職人の技術が見事に融合しています。

TOKYO/EASTという名が示すとおり、将来的にはランプに限らず、東東京の職人がもつさまざまな技術を生かしたものづくりをしていきたいと話す菊池さん。根底にあるのは、ブランド立ち上げ当時から変わらない思いです。

「製品を通じて、職人さんのことや手仕事のよさを多くの方に知っていただき、新たな働き手不足という課題解決につなげていきたいと思っています」

穏やかな人柄のなかに、ランプの炎のような熱さも感じる菊池さん。TOKYO/EASTの製品に宿る、東東京の職人による高い技術とプロダクトとしての美しさをじっくり堪能してください。

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