Porøs stone アロマディフューザー

自然にある石をそのまま

生活の中で使いやすい大きさに加工している以外は、自然にある石のまんま。それが、こちらの自然石を使ったPorøs stone（ポロイストーン） アロマディフューザーです。私は手に乗せたとき、川原の風景をふと思い出しました。

でこぼこした表面、ざらっとした手触り、一つひとつ異なる形、黒ともグレーともいえない複雑な色の濃淡……。塗装などの加工が一切されていないので、石の質感そのものを感じとることができます。

石の呼吸で香りが広がる

香りを広げるディフューザーとして使う際は、石を水で濡らしてから、好きな香りのアロマオイルを数滴垂らします。

この石は、多孔質で小さな穴が無数にあるのが特徴。空気中の水分を吸収して、その水分を蒸発させる性質があります。石の呼吸のような、この蒸散作用を活用して香りが広がるという仕組みです。

垂らしたアロマオイルは蒸発しますが、一部は少しずつ石の中に入り込んで残っていきます。いろんな種類を使いたい方は、香りが混ざらないようにいくつか揃えておくのも一案。自然のままでひとつひとつ表情が違うから、いくつか並べるのも楽しいですよ。

どんな部屋にもなじむオブジェ

ディフューザーとして使わないときも、そのまま置いてあるだけで絵になります。ほかのインテリアの邪魔をすることもありません。

ちょっと想像してみてください。たとえば都会のホテルの大理石のテーブルにあっても、田舎のおばあちゃんの家のこたつにあっても、そしてあなたの部屋でも。どこをイメージしてみても、違和感がないのではないでしょうか。

「単に飾るものではなく、元からそこにあったような、オブジェのようなアロマディフューザーを、自然界にある素材でつくりたかったんです」と、SyuRo代表の宇南山加子（うなやま・ますこ）さんは話します。

置かれた空間をイメージしてつくられたもの

オブジェのように——これはSyuRoのプロダクトに一貫してある思いです。「私たちが作って売っているのはモノだけれど、それがあることで周りの空気も変わるような、空間ありきのものづくりを常に考えています」（宇南山さん）。

ディフューザーについてその考えを巡らせているとき、もっとも難航したのは素材選びだったそうです。水分を吸収して排出する石はほかにもあり、ガーデニングなどで重宝されていますが、カスカスとした見た目で重さが軽いものがほとんどだそう。オブジェとしては、その質感と軽さが違和感になってしまいます。

多孔質で保水力があり、適度な重みと存在感がある。その条件に合う石を石屋の職人さんが教えてくれたことで、Porøs stone アロマディフューザーが誕生しました。

時ととともに変化していく楽しみ

火や電気を使わずに安全に香りを楽しめるのがアロマストーンのいいところ。重厚感があるこちらは、かっこいいものが好きな方や男性にもきっと気に入っていただけると思います。

お手入れは特に必要ありません。使うごとに水やオイル、そして空気に触れて少しずつ色の深みが増していくそう。経年変化を楽しみにしながら、アロマのある暮らしをより充実させてください。

photo by Saori Kojima　text by Mami Setogawa edited by Ikumi Tsubone

メンバーのおすすめポイント

SyuRoについて

ものづくりのまち、東京都台東区にアトリエを構えるSyuRoは、空間ディスプレイや生活雑貨などを企画・ディレクションする会社として、1999年にデザイナーの宇南山加子さんにより設立。生活で使い続けることのできる道具を、日本の伝統や職人の技術、または福祉作業所で作られるモノなどにSyuRoのフィルターを通して、日常のデザインプロダクトに落とし込んでいます。

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